パワーストーンよもやま話I

石との付き合い方について


母なる大地と母なる海と、母なる地球

 我々の肉体は、物質から作られています。その構成物質は有機物だけでなく、様々な無機物質つまりミネラル分も含まれており、生命を維持するために欠かせない物質です。比較的知られているミネラル分としては、以下のようなものがあります。
 これらの元素は、生命が誕生した時、すでに海中に溶けていましたので、生物は何の苦もなく、それらを活用できたのですが、生命が海から陸に上がった時、それらのミネラル分を生命のために確保することが、重要となりました。今でも、「天然塩」が栄養学的にも重要視されているのは、そのためです。
 パワーストーンのいくつかは、これらの重要なミネラル分を含んでいます。そのため、ミネラル欠乏症などの治療や、様々な薬効のために、石を使ってきたというのは、決して精神的な作用だけではないのは確かですね。
 地球で生まれた生命は、同じように地球で生まれた各種の鉱物とは兄弟関係にあります。
 母なる地球から生まれた生命と鉱物。生命を育んだ母なる海と母なる大地。同じくパワーストーンを育んだ母なる海と母なる大地。
 生命とパワーストーンって、似て非なるように見えますが、実は同じ母を持つ者同士ですので、お互いを尊重しあえるような関係になるといいなぁ、と思っています。

現代における石との付き合いについて

 石、というか鉱物というのは、自然が作り出した宝です。だから宝石というわけではないのですが、そもそも宝石というのは、人間から見て美しいという外観的な要素や、産出量が少ないという希少性の要素が強く、その持つ性質や実用性などの実質的な価値というものは、あまり考慮されていない面があります。
 また、パワーストーンの世界では、石の持つ「宝石的価値観」つまり「金銭的価値」だけでなく、わけわからない「霊的性質」や「昔からの言い伝え」に重点が置かれているようで、石の持つ(科学的)性質と現代における活躍の場を多少なりとも知っている者として、どうしても違和感がありました。
 店で買うと高価だから、その石の価値が高いのか?
 ダイアモンドのように「商業的戦略」に乗っているからといって、その石は本当に価値が高いのか?
 昔から効果があると言い伝えのある石だから、価値が高いのか?
 そんな価値観というのは、石の本当の姿を知る者にとっては、何の関係もないはずです。
 というわけで、皆さんも、石の価格に関係なく、本当に自分にとって大切なパートナーを見つけてほしいと思っています。
 ちなみに、私のお気にいりは、行きつけの店の店主さんからタダで貰ったヒスイのかけらなのでした。でも、なんでこれが好きなのかと言うと、特に科学的な意味はなかったりします。
 私にとっての「お気にいりである」。結局のところ、それで充分なんですよね。
 好きなペットがイヌであろうとネコであろうとネズミであろうと、好きな食べ物が何であろうと、好きならそれだけでいいのではないでしょうか。
 でも、好きになったら、それについて、きちんと勉強してほしいです。怪しい本から得た怪しい情報だけで満足せず、とことん調べてほしいですね。そういうのも「マニア」としての第一歩なのですから。

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