ライダーウェイト・タロット解説

Queen of Cups / 杯の女王



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Beautiful, fair, dreamy--as one who sees visions in a cup.
美しく、金髪で色白(魅力的)、そして物静かで夢見る…まるでカップの中に幻想を見ている…ような姿。

 彼女の女王座は、「杯の王」の王座よりも立派で、大地の上にあります。つまり、「杯の女王」の方が「杯の王」よりも安定であり、格上でもあることを示しています。
 これは、女王の属性が「水」であり、杯の「水」と調和しているためと解釈できます。

 女王の持つ杯が、他のカードのどれよりも立派であり、かつ蓋がされていることに注目して下さい。これは、この杯が他とは全く異なり、奇蹟や神秘が隠された「聖杯」ということです。
 聖杯は、イエスの最後の晩餐で使われ、十字架に架けられたイエスから流れ落ちる血を受け止めたものと言われており、この杯を持つ女性は、イエスの死に立ち会った「マグダラのマリア」、もしくは「聖母マリア」のいずれかであると考えられます。

This is, however, only one of her aspects; she sees, but she also acts, and her activity feeds her dream.
しかしながら、これは彼女の局面の1つであるにすぎない。彼女は夢見るだけでなく、行動する。そして、彼女の活動は、彼女の夢の糧となる。

 行動する夢想家。
 夢を実現するために努力し、実現すれば、さらに次なる夢を膨らませるということですね。

Divinatory Meanings: Good, fair woman; honest, devoted woman, who will do service to the Querent; loving intelligence, and hence the gift of vision; success, happiness, pleasure; also wisdom, virtue; a perfect spouse and a good mother.
占いの意味(正位置):良い、金髪で色白の女性。正直で、熱心な女性であり、質問者に奉仕するだろう。知性を愛し、ゆえにビジョンを授けられる。成功、幸福、喜び。また、知恵、美徳。完璧な配偶者であり、良き母親。

 ビジョンというのは、「未来像」「洞察力」「幻想」「夢」「幻影」「この世のものとは思えない美しい姿」などの意味を持ちます。好きなものを当てはめて下さい。

Reversed: The accounts vary; good woman; otherwise, distinguished woman but one not to be trusted; perverse woman; vice, dishonour, depravity.
逆位置:評価は様々である。良い女性。別な解釈では、優秀な女性ではあるが、信頼されない人。強情な女性。悪徳、不名誉、堕落。

 ウェイト氏が参考にした文献において、このカードの逆位置に対する記述には、色々なものがあって、矛盾するものも多くあったということですね。
 結果的に、このカードの解釈は、難しくなりますが、元々が強力なパワーを持つカードなので、逆位置であっても、それほど悪くないものと解釈しておいた方が無難かもしれません。


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