ライダーウェイト・タロット解説

King of Swords / 剣の王



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He sits in judgment, holding the unsheathed sign of his suit.
彼は、彼のスートの抜き身の記号(つまり剣)を握って、裁判官の席に座る。

 「sign of his suit/彼のスートの記号」というのは、剣のことですね。
 裁判官の席に座っているということは、この王は戦う者としてだけではなく、持ち込まれる様々な問題を仲裁する役割を持っている地位にあるということです。 

He recalls, of course, the conventional Symbol of Justice in the Trumps Major, and he may represent this virtue, but he is rather the power of life and death, in virtue of his office.
彼は、もちろん、「大アルカナ」の従来からある「正義の象徴」を思い出させ、そして、彼はこの徳を表すかもしれないが、むしろ彼は、職務権限において、生と死の権力者である。

 「剣の王」のカードは、大アルカナの「11:正義」に、その象徴が似ているけれど、「剣の王」は「無罪=生」と「有罪=死」を判断し執行する立場にあるということですね。
 生死の判断ができるというのは、地上における最高権力の一つを執行できることになりますが、全く新しいものを生み出すという能力は、持っていないようにも思われますし、天秤を持っていませんので、バランス感覚には期待できません。
 一方で、「11:正義」はそのようなレベルのものではないので、シンボルが似ているからと言って、同じような意味にはなりません。

Divinatory Meanings: Whatsoever arises out of the idea of judgment and all its connexions-power, command, authority, militant intelligence, law, offices of the crown, and so forth.
占いの意味(正位置):それが何であれ、裁判とそれに関連する全ての権力から生じるもの。命令、権威、軍事的な知性、法律、王位の任務、その他いろいろ。

 司法関連の権力者であり、理性的、論理的な存在ということですね。
 物理的な力ではないことに注意。
 善良な王は、剣の力には頼らないのです。

Reversed: Cruelty, perversity, barbarity, perfidy, evil intention.
逆位置:残酷、つむじ曲がり、野蛮、不信、不吉な意志。

 逆位置では、物理的な力の発揮、つまり暴力性というものが出てきます。
 暴君というイメージですね。


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